君は顆粒球タイプかリンパ球タイプか?


 人間の体を守っている白血球の内、二大防御細胞というのが顆粒球(おもに好中球)と
リンパ球です。これらの細胞は自律神経の影響の下で増えたり、減ったりしています。
我々の体内の血管の中を流れています血液の細胞成分が血球であり、その絶対多数が赤血
球で血液1立方ミリメートル中に約500万個含まれています。赤血球は酸素と炭素を運ぶ役
目をしているのはご承知の通りです。この赤血球の間に紛れて少数の白血球があり、こち
らの方は血液1立方メートル中に5000〜8000個含まれています。この内顆粒球は、健康な
人では血液1立方メートル中に3600〜4000個含まれています。しかし、体に炎症が起きる
と、この数は1〜2万個にも増え白血球の90パーセント以上を占めるようになります。
だからこうした顆粒球の増加が、アッペ(虫垂炎)・肺炎・扁桃腺炎への診断の目安の一
つになります。この顆粒球は細菌を退治した後は自爆して果てるという非常に献身的な細
胞です。細菌との闘いに果てた顆粒球の累々たる死体の山があの「膿」にほかなりません。
ところが厄介な事に、顆粒球が死ぬ時に「活性酸素」を辺りかまわず撒き散らします。こ
の活性酸素が組織や細胞を破壊する元凶だったのです!
 ところで、我々人間の自律神経にもリズムがあり、日中は交感神経が優位であり、夜間
には副交感神経優位になる事が巷間良く知られています。生理学的に交感神経優位の時に
は顆粒球が増え副交感神経優位の時にはリンパ球が増えるという相関関係が同定されてい
ます。晴天高気圧の時には、ヒトは脈拍と呼吸が早くなり交感神経優位となり、顆粒球が
増え、低気圧の時には脈拍と呼吸が遅くなり副交感神経優位となり、リンパ球が増えると
いう図式です。正常者のこの二つの白血球の比率は、顆粒球対リンパ球比=60対35がレー
ベルである。(残り5パーセントは単球マクロファージ)。ところが気圧によって、この
比率が変化するのです。例を挙げますと、1003ヘクトパスカルの低気圧で顆粒球対リンパ
球比が42対53、1022ヘクトパスカルの高気圧ではその比率は65対30になります。高気圧と
は酸素が多い状態をさし、体内に酸素をたくさん取り入れると交感神経が緊張し脈拍が速
く、呼吸が多くなり、顆粒球が増えることによって、自爆で作られた活性酸素が虫垂を障
害して、その結果アッペ(いわゆる盲腸)が増えるという訳です。低気圧ではすべてこれ
と逆のことが起こります。
 人間の体は存外と怠け者であり、酸素が少なくなると呼吸数を増やして代価すれば良さ
そうなものなのに、脈と呼吸を緩やかにして代謝(メタポライサー)を抑える事で、これ
に適応しています。自律神経は当然副交感神経優位となり、白血球中にはリンパ球が増え
てきます。人間には、過労やストレスによってもすぐに交感神経優位になります。このと
き、顆粒球や血小板と共に「赤血球」も多くなる為に、血液が固まり易く(ルロウ状態・
連鎖赤血球)、脳の動脈や心臓の冠状動脈の血栓を作り易くなり危険です。一年を通して
低気圧の多い沖穐県や高度が高い低酸素の長野県の人達がもっとも健康で寿命が長いのも
当然かもしれません。
本来、不随意神経であり、思うにまかせない自律神経といえども、個人の感情や考え、
さらに行動によって影響を受けます。この自律神経を或る程度コントロールすれば、
「顆粒球タイプ」か「リンパ球タイプ」かに片寄る危険性を幾分なりとも緩和できるはず
です。最後に慢性盲腸を持っている人にご忠告します。盲腸炎で最もたちの悪い壊疽性虫
垂炎は気圧が高いほど発生頻度が上がります。又、アラン先生の専門で言いますと、左側
の噛み合わせの悪い人は虫垂炎に非常に成り易いです −合掌−