スチュワーデスは万病の宝庫!


 相も変わらず今も昔も女性の憧れの職業の上位には、女子アナと並んでスッチーが入っ
ていますが、各航空会社は人件費削減の為正規スッチーの採用を取り止め、パートのスッ
チーのみの採用に切り替えました。月給は正規スッチーの半分から3分の1でボーナスも殆
どありません。しかも労働業務は新規参入航空会社の様に客室の清掃まで行わなければな
らず、むしろ増えているのが現状です。それでもスッチーになりたい貴方や、体調がイマ
イチなのにスッチーを続けたい貴方に、アラン先生が最新生体工学に基づいて、正しい情
報をお届けしましょう。まず、乗客の障害発症の原因についてお話します。発症とは非生
理な状態になることを意味しますが、大きく分けて2つあります。1つは、地上と比べて減
圧状態であること。これは地上で萎んでいる風船でもエベレスト天辺では、バンパンに膨
れる事と同じと考えて下さい。人の体は皮膚という膜構造の中に5〜6キロの骨格と後は殆
ど水で構成されています。単純モデルで考えると萎んだ風船と同じだと言えます。これが
晴天機内では地上1気圧の時0.85気圧であり、台風が近づいて来たり風雨の時には機内圧
は0.65気圧にまで減圧して、機体の膨圧破壊を防いでいます。減圧機内環境に国内線なら
1〜2時間、国際線なら12〜14時間ぐらい曝される事になります。人の体は減圧によって膨
らみ「過拡張」状態となり、地上で持っていた疾患を増悪させる事となります。過拡張、
つまり全身牽引状態という非生理な状態を作りますが、これはバイオの専門的な言葉でい
えば、「急性牽引性全身潤滑不全症」という事になります。よく考えてみて下さい!地上
における慢性難治性の疾患の多くが、つまりリウマチ・肺炎・脳血管障害・心血管障害・
癌等の全部が器官拡張を伴う全身過拡張症候群であるはずです。それなのに機内において、
国際線のように何度も食事をしたり、短時間でも飲酒をしたりしますと確実に症状は増悪
します。又もうひとつの問題ですが、それは国際線によくみられる時差症候群です。かつ
ては社会的同調因子(会話・遊びなどの人との関わり)が重要と考えられてきましたが、
1980年代Lewyらによりメラトニンが2500ルクス以上の高照度で夜間分泌が抑制され、光が
ヒトの生体リズムの同調に重要な因子と考えられる様になってきています。朝に陽を浴び
ると位相は前進し、夜に高照度を浴びると位相は後退する事が知られる様になってきまし
た。これらは脳の代謝機能(特に視床下部や脳下垂体を含む脳幹部)強弱、つまり「種族
保存脳」の強弱とおおいに関係していますが、これらは減圧に桔抗する強弱と相関してい
ます。そのため航行中あるいはその後3日以内に死亡した例は後述の通りで、やはり国際
線での発症が圧倒的に多く、その順位は地上と全く同じ脳卒中・心疾患・癌などです。
職業病とはいえ機長やスッチーをはじめとする客室乗務員の慢性的低圧障害は、地上にお
ける疾患に比較して数倍多く、また増悪し易いのです。例えば6年国際線に乗務したスッ
チーは寿退社後6年間は子どもができにくいですし、あの∃ド号の機長は「口腔癌」にな
って額面を半分手術で取っています。病気は私ども医者が治すのではなく、患者さんが治
るのです。 −合掌−