靴の片減りは体の歪みと病気のおおもと!


 アラン先生の研究会では、足底板(インソール)という靴に入れる特殊な中敷きを使っ
て、両足荷重の均等化、つまり体幹重力軸を法線方向に一致させる事で(もちろん土踏ま
ずは回復します)、福田精・桧學両先生の言うヒ卜の3つの平衡系、上下顎・耳・目を含
む頸部平衡系、腸骨・仙骨・恥骨を含む腰部平衡系、楔状骨・舟状骨・立法骨・足底の筋
靭帯を含む足底の重力感覚受容器が、直立2足歩行において、正しくバランスされるよう
に心掛けています。この3つの平衡器のうち、足底と腰部の平衡器はすぐにバランスされ
ます。しかし、アラン先生の提唱する噛み合わせの、前から・横から・上から診た頚椎カ
ーブと相同する3軸円、つまリアラン球が悪ければ頸部平衡器は治ってきません。今回は、
頸部原性ではない靴の片減りと病態について考えてみましょう。
閑話有題:靴の中敷きというと、皆さんは消臭や水虫の原因薗である「白癬菌」繁殖防止
(ムレ防止)や、ワンクッションおいて「膝」や「踵」や「母趾」との間の衝撃を緩衝吸
収するもの、イボイボ付でツボ刺激をするものを想像されるかもしれませんが、アラン先
生のグループがやっているインソールは、市販されている靴の中敷きとは全く目的が異な
ります。例えば、小さな地震でも高層ビルの最上階ではかなり大きな揺れとなって伝わる
ように、足の裏の僅かな傾きが体の上では大きな歪みとなってしまいます。ヒトは足の僅
かな変形から来るこのような歪みを、足関節・膝関節・股関節・脊柱・顎関節およびそれ
らに付いている筋肉群等が無意識に代償してバランスを取っています。3つの平衡器がそ
れを助けている訳です。この足底板は凹凸や微妙なカーブを付け、足の裏面の角度を変え
ることにより、体幹重心を調節して足アーチ・膝関節・仙腸関節・腰の負担を軽減して痛
みを取り除く医療用や高度スポーツ用の足スプリントの事であり、素人が扱える安易なレ
ベルの物ではありません。足は3つのアーチによって支えられています。踵と拇指・踵と
小指・拇指と小指ですが、地面を後方に蹴るふくらはぎ(後脛骨筋)と足底筋膜によって、
舟状骨(土踏まずのてっぺん)を引っ張り上げる働きをしています。靴紐のある靴の真中
あたりを強く引き上げて締める事によって、舟状骨のアーチの崩れを防ぎふくらはぎの負
担を低減してくれます。又、同じふくらはぎの腓腹筋は、アキレス腱を通じて踵の骨を引
っ張り上げる働きをしています。ハイヒールを履きますと拇指と小指の2点ばかり体重が
かかり、その2点間の横アーチが耐え切れず崩れてしまい、開張足となり内外の縦アーチ
も崩れ、いわゆる【扁平足】となり『外反拇趾』へ移行していくことになります。拇指は
正常な人でも5〜10度は曲がっていますが、15〜18度は軽症、20度上人上は種々の病気の
原因となりますので手術をお奨め致します。但し、リハビリ期には足底板は絶対に必要で
す。術後の経過が思わしくないヒ卜は、インソールのないものを履いているか、歯の噛み
合わせが良くない方が殆どです。現在日本にはこの足底板のシステムが大きく分けて3つ
入ってきています。アメリカからはランガーサポートシステム・フットレベラーズシステ
ムの2つ、ヨーロッパからはドイツのシューヒッターマイスターです。アメリカではオリ
ンピック選手のほぼ全員が使用しています。アラン先生のグループでは、歯型のみならず
足の正確な型を取り、それをアメリカに送リシュードクターや足専門の整形外科医が足ス
プリントを作って送りかえしてえもらうシステムをとっています。咬合・足アーチ・全身
は正に相関しているのです。因みに足底板は使用頻度にもよりますが、3年ぐらいで作り
替える必要があります。図を参考にして、思い当たれば要注意です!ご相談ください。
−合掌−