『アラン先生の健脳ネットワークス118』


       -咬合と耳鼻咽喉科の歴史とおちこちの話-

このコーナーを良くお読み頂いている皆様のご家族、お知り合い、
否、否読者ご本人にも、何となく歯の噛み合わせと耳痛や顎関節痛や
虫歯が関係あるのではないかと、うすうす感じている方も多くいらっしゃることでしょう。
ベテランの耳鼻咽喉科医へ行って診てもらったら、
『先ず、歯科医院にいって診てもらった方がいいよ』
と言われる経験が多い筈です。
事ほどに作用に噛み合わせと耳鼻咽喉科は関連しているものなのです。
図Aの咬合関連症状とご自分でチェックする20項目の
図B・Cを良く御覧になって確かめてみて下さい。


次に医聖・野口英世博士が明治中期に留学先のアメリカから送ってきたレポート「歯科と耳科の関係」をご紹介します。


○野口英世のアメリカ・レポート○
明治32年、野口英世が東京歯科大学の前身、
高山歯科医学院の雑誌『歯科医学叢談』4巻2号に
「歯科ト耳科トノ関係」と言うレポートをアメリカから本邦に送っています。
それによると、「噛ミ合ワセト全身、殊ニ耳疾患トノ関係」は、
当時既にアメリカで研究されていた事が判っています。

そのレポートの内容は要訳致しますと、
「耳鼻科の炎症性疾患は噛み合わせ異常がことのほか多く散見され、
抜歯や歯内療法による鎮痛、歯冠や欠損補綴等の歯の治療行為を
為すことによりて耳の疾患が改善せり」と言う内容より、
当時かなりの数の症例がアメリカより報告されており、

その関連研究が行われていた事が述べられています。

後に、この症状を「コステン症候群」と言い、
1934年、耳鼻科医のコステンは「噛み合わせと耳疾患との間には
何らかの因果関係が認められている」と発表していますが、
しかし、1934年当時、聴力を計測するための医学機器が存在していなかった為に、シャピロと言う解剖学者によって、「顎関節と耳疾患との関係はあまりない」と否定され、アメリカさんの言うことは何でも正しいとする官僚や所謂エセインテリや官僚主義的(責任を取らない)医療界のために現在に至っています。
当時は現在のような「咬聴計」などの精密な機器がなく、昔叉などによる判定のみでしたので、正確なデータを得ることが出来なく、それ以上の発展は見られませんでした。

野口英世博士の報告してきた「耳鼻科の炎症性疾患は
噛み合わせ異常が多数存在せり」と言う内容と一致したデータが、
東京歯科大学衛生学講座の統計にあります。これは以前学会発表されました、
「歯科疾患患者の約8割に聴力の異常値を認め、
歯科治療においてその5割に改善を認められる」と言う
研究を松久保隆先生が「日本全身咬合学会(2001年・仙台)」で発表されています。
以下図1・2・3・4とこのコーナーの1〜117を参照して下さい。

  

 



本院における患者1:○田秀子♀70歳・主婦、
(主訴)この1年ほど左耳の聴覚の衰えを自覚するようになった。
この1ヶ月で完全に左耳は聞こえなくなった。
〈口腔内所見:上顎部分床義歯の左側大臼歯部の陶歯が飛んでいた。〉
〈治療法:触手療法(手技療法)を施し、頸椎整復し、
硬質レジン歯を左頸椎カーブに合わし大臼歯部に植立した。〉
なんと!翌日に左聴力完全回復。
その他乳ガン消失を含め、咬合関連症候群症状の回復患者数千人に及びます。

最後に三半規管内にある、主にツチ骨に関連するツチ骨靭帯は、
脚の長短腓骨筋と密接に連携しています。
噛み合わせや歯科疾患が三半規管を障害する場合は、脚の障害も起きやすく、
又、脚から内臓器や口腔や耳疾患にも来ることが知られています。

因みに私たちの勉強会の顧問は、ご子息と友人と言う関係で、
京都大学医学部耳鼻咽喉科ご出身の檜学名誉教授にご指導を受けております。